SSRI、選択的セロトニン再取り込み阻害薬について教えて下さい。

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SSRI、選択的セロトニン再取り込み阻害薬について
詳しく教えて下さい。



あがり症をはじめとする社会不安を治療するために、現在注目されている新しいタイプの抗うつ剤です。




緊張・ドキドキ・あがり症は簡単に治せる
(上木博著、アーク書院)P.35より


 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

 あらゆる社交的場面や「人前で話す」「電話に出る」「注目を浴びる」などの状況で、常に強い不安を感じてしまうSAD(社会不安障害・社交不安障害)の治療には、抗うつ作用と抗不安作用をもつSSRIが用いられるケースが多く見られます。欧米では積極的に治療に利用されています。

 SADの原因は、今のところはっきりとはしていませんが、神経伝達物質であるセロトニンの放出バランスが崩れていることが原因の一つではないかと考えられています。

 SSRIは、一旦放出されたセロトニンが、もとの神経細胞に再取り込みされることを防ぐことで、神経細胞間の遊離セロトニン量のバランスを保つ薬剤です。


 別のよくあるご質問のなかで、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、従来の抗うつ剤のようにさまざまな神経伝達物質に作用するのではなく、心理的な障害にもっとも関わりが深いと言われるセロトニンだけに作用する。必要な受容体にピンポイントではたらきかけるため、効果が高く、副作用も少ないとされている、という話を紹介したことがありますが、

 SSRIとは、あがり症をはじめとする社会不安を治療するために、現在注目されている新しいタイプの抗うつ剤です。

 上記のFAQでも紹介しましたが、「うつではないあがり症や社会不安に、なぜ抗うつ剤が有効なのか?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし多くの研究によって、あがり症をはじめとする社会不安(中でもより重度の全般性の社会恐怖や回避性人格障害)に対して抗うつ剤が効果的なことはすでに証明されています

 抗うつ剤の服用には様々な困難が伴うため、医師とよく相談したうえでその服用方法を決めてください。